芸人が持ちネタを見せるバラエティが次々に終了する昨今、“邪道”と開き直ってスタートしたにもかかわらず、堂々生き残りを果たしたのが、ご存知「あらびき団」(TBS系)です。ライト東野(東野幸治)、レフト藤井(藤井隆)のMCによる、絶妙なあらびき芸人さばきは、ネタ以上の見どころになってます。

このたび、最新DVD『あらびき団 第2回本公演~ミュージックパワー~』がリリースされ、記念イベントが池袋サンシャインシティ噴水広場で2月23日に開催されました。人気絶頂の楽しんご、キュートンが出演するうえに、両MCまで駆けつけるとあって、平日夕方にもかかわらず会場はまさに黒山の人だかり!!

でもイベントのテーマは、なぜか「ギネスに挑戦」。オープニングアクトのキュートンこそ、お馴染みの持ちネタを披露したものの、続くくしゃみ屋は「1分間にバランスボールの上で20回の屈伸」に挑戦。心配そうな満場の観客の予感はみごと的中。インチキしながらも3回がやっと。とはいえ、番組で見せる彼らの技はすべり芸(本当の意味で)だけに、ある意味本領発揮でした。

続いては、こちらも常連の渡辺ラオウ。何でも今回のDVDには出演してないそうですが、それでも「3分の間に鼻で風船を23個膨らませる」技に挑戦。なんでも「家でやったときは楽勝」だったそうですが、数千人に見守られて緊張したせいか、惜しいところで記録達成ならず。テレビでは見せない申し訳なさそうな表情が印象的でした。

次に登場したのは、番組初期からの功労者・風船太郎。「風船に入って、縄跳びを30回跳ぶ」という荒業に挑戦、見事クリアしたものの、もともとギネス世界記録に認定されていない種目だったオチは、まさにあらびきテイスト。ただ、いちばん手に汗握るスリリングな展開だったことは間違いないです。

そしてトリを取ったのが楽しんご。人気があるとは聞いていたものの、あれだけ若い女性からキャーキャー言われる存在になってたとは、オドロキです。彼が挑戦したのは「1分間にキスされた回数」。見事これまでの記録118回を上回る125回をマークして、世界記録を達成。満場割れんばかりの拍手で、理想的なフィナーレを迎えました。

最後まで失敗し続けた方が「あらびき団」ぽかったんじゃないかと、へそ曲がりな考えも一瞬脳裏をかすめましたが、やっぱりお客さんが盛り上がってエンディングを迎えるのが、ライブの醍醐味ですから。ぐだぐだな内容(もちろん良い意味で)はDVDで存分に味わえますし。という訳で、次回はDVDの魅力を、いいトコ取りでレビューしちゃいます。