サンドウィッチマンの二人とは、これまで2回ほど取材でお会いしたことがあります。最初は2年前、今年1月にも新作DVDのことで、インタビューさせてもらいました。

インタビューが終わり、取材道具を片付けようとしたら、伊達さんが「この前と同じメモ帳使ってるんですね」と一言。思わず感激して「覚えててくれたんですか!?」と訊いたら、今度は富澤さんが「もちろんですよ」と答えてくれて、感激は倍増しました。

一見して、コワもてな感じのするお二人ですが(失礼!)、誰よりも人に対する暖かさと気配りを持ち合わせた兄貴分という印象を強くしました。実際には、彼らの方がずっと年下なんですが(笑)。

昨年から今年に掛けて開催されたライブツアーでも、終演後に観客1人1人と握手して見送る姿が、DVDの特典映像に収録されています。アイドル的ルックスでもないのに(またまた失礼!)、芸人として異色の全国ツアーを、毎年成功させている理由も、漫才・コントの面白さはもちろんとして、彼ら独特の暖かさに触れたいという思いが全国のファンの中にあるからでしょう。

と、ここまで、芸人の芸以外の部分を長々と書いてきました。というのも、今回の震災で一躍クローズアップされたサンドウィッチマンですが、ずっと以前から人間味あふれた人物だったことを知ってほしかったんです。

芸人仲間だけでなく、タレントや歌手までも、サンドウィッチマンの立ち上げたチャリティに多く賛同を寄せている人々が多いのも頷けます。今回のことで流行語のように広まった「東北魂」という言葉も、実は昨年のライブ中にはTシャツに印刷され、アピールしてきたんです。

必要以上に深刻ぶることなく、時おりユーモアを交えながら東北援助を働きかけることができるのは、彼ら2人を置いて他にいない気がします。これからも、その人間的魅力で多くの人々を復興へと導いてくれることを、心から願いたいです。